ブラインドネス

ある日、一人の日本人が突如失明したことから始まった。
次々に感染していく、目の前が真っ白になる謎の伝染病。
日本人を診察した眼科医、車を盗んだ泥棒、子供を養う売春婦。
事態を重く見た政府は感染者たちを隔離。衛生環境の悪い場所に、次第に食べ物の配給も減る。目の見えないフリをしている眼科医の妻は、何とか施設の人たちを助けようとするが、酷い環境についに内部抗争が起こる。

本日見て来ました。
嫌な気分になりました。これは向こうの視覚障害者の方が文句言うのもわかる気がする。劣悪な収容所みたいなところに隔離され、まともな医療は受けられないわ、食料は少ないわ、無造作に殺されるわ、まるでゾンビみたいな扱い。人に対してここまでするかって、人の残酷さを書きたかったんでしょうけど。胸くそ悪かったといえば、途中のレイプシーン。
ここまで、映画で腹が立ったのは久しぶりだ。ここら辺はesに似ているな。隔離された施設内での暴力による支配、そして理不尽な要求。
これがスカッとすればいいんだけど、特にそんなシーンもないし、もやもやして見なければいけなかった。
収容所を無事脱出して、いよいよ終わりかと思ったら、まだ続きがある。
もうこの辺りからどっとつまらなくなった。
荒廃した世界を見せたかったんだろうけど、もうなんだか、お腹一杯なんだよね。収容所で。それに、仲むつまじく暮らしましたってシーンはあんなに長くいるか？ラストはダイジェストみたいな感じで、１０分ぐらいでまとめたらよかったと思う。というか、この監督はどうにもこうにも無駄なシーンが多い。この無駄なシーンのせいで２時間なのにものすごく長く感じた。で、この無駄なシーンのほとんどがベッドシーンっていう、この監督もしくは脚本は相当なドスケベなんだなと実感。このドスケベさはバベルの監督か？って思ったが、違った。しかし、同じ作風であることは間違いない。次はどんな、壮大なテーマを装ったエロ映画を見せてくれるのか？

追記：パンフレットは９００円とお高い感じがしますが、９２ページとパンフレットにしてはページ数が多く、読み応えはあります。
こういうパンフレットを見ると、この映画本気なんだなって気持ちがしますね。