第3の目摘出

朝起きたら一面の銀世界でした。いつもの中途半端な雪と違い、ここまで本気出して降ってくれるのなら、見てるこちらも楽しくなるというもの。

雪に付いた足跡を見ると、無性に嬉しくなりませんか？（by偽カテジナ・ルース）


俺も騒ぎたかったが、第3の目のことで皮膚科へ行かねばならぬ運命にあった。
雪のせいか、珍しくあまり人は居なかった。
いや、雪だけどこんなにも人がいたといったほうが正しいのか。

診察室に呼ばれて、第3の目を見せると膿を出すから横になるように言われた。
春休みがどうちゃらと言った話をしていたと思うが、向こうは俺が大学生であることを知っているのだろうかって、

痛！！！！！

痛み止めの注射を第3の目に打たれた。痛み止めというワリにものすごく痛いのだけれど、これはどういったことかしら？
鈍い痛みの中、コブから膿をエッサラほっさらとテッシュを当てて出している。痛くないって・・・十分痛いのですが、これはどういったことかしら？
膿が十分取れたと思ったら、なにやら目をガーゼとテープで

封鎖♪　封鎖♪(by速水けんたろう)

見てみろ
この慌て振りを
怖いのだ
怖くて堪らずに
おおいかくしたのだ
恥も尊厳も忘れ
築きあげて来た文明も科学もかなぐり捨てて
自ら開けた恐怖の穴を
慌てて塞いだのだ

特殊メイク前の顔みたいにされた俺の顔。先生はすかさずこういったのさ。

「火曜日また来てくれ。その間に準備しておく。」

白銀の世界の中、第3の目を失った痛みに翻弄され彷徨う俺。
その意味は果たして・・・・？